ヒメヤマセミ撮影
Bird photo. Pied Kingfisher
タイのアユタヤ方面へ「ヒメヤマセミ（Pied Kingfisher）」の撮影に行ってきました。ヒメヤマセミは全長25cmほどで、日本のヤマセミより一回り小さい野鳥です。ここはタイでも有名なヒメヤマセミの撮影スポットで、時期によってはカワセミやアオショウビンも撮影できます。この日は三羽のヒメヤマセミがいました。ツバメも多く、飛翔撮影もしやすい場所です。
僕が野鳥撮影でFUJIFILM X-T5に装着して使ってるXマウント用『TAMRON 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD (Model A057)』の超望遠ズームレンズ。このレンズを使い始めてから丸二年が経ちました。
＜タムロン150-500mmを選んだ理由＞
僕は飛翔シーン（カワセミ類やハリオハチクイ、トビなど）を撮る比重が高く、他メーカーと比べて決して速いとは言えないフジのカメラのAF性能で、可能な限りAFの初動スピードを重視してレンズを選択。候補はXF100-400、XF150-600、そしてタムロン150-500。AF速度ではXF100-400が良かったけど、400mmでは焦点距離が足らない場合が多く、1.4倍のテレコンも使ってみたけど解像感は決して良いとは言えない。最後はXF150-600とタムロン150-500でどちらにするか悩み、AF速度と、多く使うであろう400～500mm辺りの開放F値の明るさでタムロンを選びました。
※当時はまだXF500mm f5.6は発売されてなかったので、単焦点という選択肢が僕の中になかったのですが、野鳥撮影用のレンズは一本で回したかったので、どちらにしても自由度の高いズームレンズにしていたと思います。
■AF性能について
自分が野鳥撮影で使った体感としてはXF100-400よりは少し遅いが、XF150-600（特に望遠端）よりAFの合焦速度が速い。XF150-600だとカワセミ等の飛翔撮影ではAF速度に満足できず、タムロン150-500は超高速とまでは言えないけど、実際の撮影で使える速度はあります。ただ、カメラのAF性能がファームウェアアップデートで当時よりだいぶ良くなってるので、今ならXF150-600でもそれなりの速度が出るかもしれません。
■F値について
日が出ている時間帯なら370mm F5.6、470mm F6.3、望遠端500mmでF6.7の開放F値で撮れば、タムロン150-500で困ることはほとんどありません。ただ、明るい単焦点レンズで撮ったような水面や背景がぐわっと大きくボケるような描写は難しいので、そういったレンズとの差はどうしてもあります。
■写りと解像感
純粋な解像感だけで言えば、XF500やXF150-600の方が上かなと思う。ただ、タムロン150-500は光の陰影やボケの出方がわりと素直で綺麗（ぐるぐる渦を巻くようなボケになりにくい）。タムロンレンズの色の傾向としては森の緑はとても綺麗だけど、空や海など青系統の色は少し地味で出にくい（なので現像で青を持ち上げます）。青の出はXF500やXF150-600のほうが綺麗です。
＜望遠端500mmについて＞
換算750mmと言ってもレンズ自体は500mm。テレコンも使えないので、空高く遠くを飛んでるトビを撮っていると、もう少し望遠側が欲しくなります。その点、フジ純正のXF150-600は、1.4x テレコンで840mmまで伸ばせて、トータルの機能性は上かもしれません。またタムロン150-500はレンズ重量も1,710gとXF150-600より重いため、持った時のずっしり感もあります（僕はほぼ手持ちで撮影しますが）。ただ、カワセミや水辺での撮影では500mmあれば十分な場合が多く、それより飛翔撮影ではAFスピードが何よりも重要なので、タムロン150-500は価格（今は新品で15万円台）も含めて、フジのカメラで野鳥撮影をするなら十分選択肢に入れていいレンズだと思います。
Fujifilm X-T5 / Tamron 150-500mm f5-6.7
photo by yotarosuite（2025/2/16撮影）
このカメラとレンズで撮影しました
