忘れられない場所 -チッタバーワン-
Fujifilm x-T5 / XF70-300mm
観光地として有名なパタヤビーチなどのエリアからは車で20分ほど、バンコクからだと1時間半ちょっとの場所にある「Chittaphawan(チッタバーワン)」という寺院の奥の海に掛かる桟橋。ここはタイの人たちが遺骨を海に撒く海洋散骨の場所としても使われているようですが、未完成と明記されてる桟橋も寺院自体もこの場所一帯が廃墟になっているようです。
バンコクへの帰りの際に、インターネットで綺麗に撮られたこの場所の桟橋の写真を見て(僕が目にした写真もすでに廃墟のようではありました)、僕も訪れたわけですが、いやいや、、、
他とは違う何とも言えない空気感。廃墟化した建物や海洋散骨に使われてる場所という事もあるのでしょうが、何といってもこの場所にいる沢山の野良犬たち。タイは仏教信が強いため、日本のような保健所はありますが、基本動物を殺そうとしない代わりに保護もしようとしません。なので僕の住むバンコクでも犬や猫は日本にいたころの何倍も外で見かけることが多いのですが、ここの犬たちは野良となった親の子孫のようなすでに野生化したような佇まいと、それとは逆に野性になりきれていない少し人に懐くようなしぐさもあって、何とも言えないザワザワしたものを感じてしまいます。ここは捨てられた犬や、他で追いやられた犬たちが生きる彼らにとっては最後の場所なのでしょう。ただ、僕たちが訪れている間も、犬たちに食事を与えてる人、それに車に食料を積んで訪れにきた人もいて、一定のサポートは犬たちも受けられているのかなと思います。
僕は犬や猫を飼ったことがないし、友人やまわりで犬や猫を飼ってる人も沢山いるので、一概には言えない事ですが、野良犬って元をただせば人間が飼ってた犬を捨てて野良犬になったわけですよね。もうすでに沢山の野良犬たちがタイでもいるので、個人でどうこうというレベルではないですが、国で少しサポートしてほしいなとは思いますよね。例えばペットショップなどの売り手、それを購入する買い手。このどちらにも「動物取扱税」みたいな税金を掛ければいいんじゃないかなとか。それで購入者は、飼ってる動物を手放す際はちゃんと国に手続きをしないと毎年の税金の支払い義務がストップできない。そうすれば少なくとも今よりは勝手に捨てる人は減るだろうし、その税金で国も野良犬などの保護なり施設なり、食料などのサポートが今以上にできるようになるのではないかと。もうこういうのは大事に飼ってる人とかそうじゃない人とか抜きに連帯責任なわけですよ。
犬や猫を飼ったことのない僕のザラ事ではありますが、目の当たりにするとどうも忘れられない。実際に何か事が動く良いアイディアはないものかと考えてしまいます。
機会を見つけて今度は僕も食料を持って訪れてみようかと思います。少し凶暴そうな犬もいるので機会があったら是非とも言えない場所ではありますが。
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